超有有名書籍の「伝え方が9割」、
なんとなくうさんくさくて(ごめんなさい…)避けていたのですが、
友人におススメされたので向き合ってみました。
とても「ふむふむなるほど」となる内容でしたので、
まとめてみたいと思います。
「伝え方が9割」ってどんな本?
「伝え方が9割」は2013年3月に初版発行、
2013年ビジネス書ランキング1位獲得、
その後3年連続ビジネス書年間ベスト10入り、
というベストセラーの書籍です。
著者の佐々木圭一さんはコピーライター・作詞家です。
新卒で博報堂へ入社後、コピーライターとして配属されたが
もともと伝えることが得意ではなく、
苦しみ、ストレスで体重が15%増えるほどだったそう、、、
そんな日々を過ごす中で「伝え方」には技術があることを発見し、
コピーライターとして開花するだけでなく人生がガラリと変わったとのこと。
「伝え方が9割」には佐々木さんご自身が
苦労をされて磨いて生きた伝え方の技術を、
具体的な体験談をもとに体系的に綴られています。
伝え方には技術がある
同じ内容でも伝え方によって相手のイエス/ノーは変わります。
それだけ大事なことなのに、学校の授業では「伝え方」を教えてくれません。
人間、ものごころがついたときにはそれなりに言葉が話せるようになっていて、
自然と自己流が身についていくのです。
しかし「伝え方」には結果の出やすい方法があります。
料理にレシピがあり、レシピに沿って作れば誰でもそれなりの料理ができるのと同じように
確立された手法に沿って言葉を作れば、
誰でも伝わりやすいコミュニケーションを取るができるのです。
このように「伝え方」には良い方法があるということに気づいていない人が大半なため、
「伝え方」を体系的に学ぶだけで突出できます。
著者曰く、どんな知識より資格より率先して学ぶべきとのこと。
ここまでが第一章で、「伝え方」の重要性が解かれています。
ノーをイエスに変える伝え方の技術
第二章では、ノーをイエスに変えるための伝え方について
詳細に書かれています。
ノーをイエスに変えるための3つのステップ
ノーをイエスに変えるためには、
伝えたい内容が頭に浮かんでから3つのステップがあります。
①自分の頭の中をそのまま言葉にしない
②相手の頭の中を想像する
③相手のメリットと一致するお願いをつくる
書籍の中では例としてデートを誘い方が挙げられていたのですが、
これが中々秀逸で…
頭に浮かんだことをそのまま言葉にすると、
となります。
ストレートな表現は好きなので個人的にはこれでもいいですが(笑)、
相手が自分に好意を持っているかわからない場合は、
「イエス」で返ってくるか不安ですよね。
相手の頭の中を想像したときに、
相手がもしイタリアンが好きだとしたら…
一緒に行かない??
このように相手のメリットと一致するお願いを言葉にすることで
「イエス」になる確率が上がります。
同じ内容のはずなのに3つのステップを踏むことで
「イエス」の確立が上がります。
事例を聞くと納得ですが、とくに②③はコツが必要です。
「イエス」の確立を上げる7つの切り口
3つのステップを実践するにあたり、
成功しやすい切り口のパターンを知っておくことで、
コツをつかむことができます。
①相手の好きなこと
②相手の嫌いなこと
③選択の自由
④認められたい欲
⑤あなた限定
⑥チームワーク化
⑦感謝
①相手の好きなこと
先ほどのデートの事例は、
相手の好きなイタリアンに寄せて提案する、ということなので
コツ①の実践例です。
②相手の嫌いなこと
反対に相手の嫌いなことを活用するのがコツ②です。
駐輪禁止の注意書きも、
ではなく、
というように、「こうするとあなたの嫌いなことが起こります」という伝え方です。
③選択の自由
コツ③選択自由は、イエスorノーで迫るのではなく
どちらがいい?という聞き方です。手法としては一般的な気がします。
と、行くか行かないかを聞くのではなく、
というようにイエスorイエスの聞き方をしてしまうことです。
その他の切り口
その他にも、認められたら嬉しいという感情を活用する④や
限定であることを言葉にすることで特別感を出す⑤、
一緒にやるという姿勢を見せることで相手のモチベーションにつなげる⑥など、
自然に使われているようで「結果の出やすい方法」です。
⑦の感謝も、トイレなどで
(だからあなたも綺麗に使ってくださいね。)
というように、よく目にします。
このように第二章では、
相手へ物事を伝えるときの考え方についてまとめられています。
強い言葉の作り方
第三章は言葉そのものを強いものにする方法で、
これもテクニックを活用すれば簡単にそれなりの言葉を生み出せます。
強い言葉をつくるテクニック
書籍の中では、以下の5つのテクニックが紹介されています。」
①サプライズ法
②ギャップ法
③赤裸々法
④リピート法
⑤クライマックス法
①サプライズ法
驚かせるような表現を使うことで、
相手の興味をひくという手法です。
例えばLINEの文面などで、
よりも
と送られてくるほうが、感謝の気持ちが印象に残りますよね。
このように「!」を使用したり、
文頭に「そうだ」「わっ!」などの言葉を使用したりします。
後者は「そうだ、京都へ行こう」などのキャッチコピーでもよく見られます。
②ギャップ法
伝えたいことと反対の言葉を使用した分を前に入れ、
伝えたいことを強調する手法です。
例として挙げられていたのはオバマ大統領の選挙後の演説。
「これはわたしの勝利ではない。あなたの勝利だ」というもので、
私を選んだあなたたちの勝利である、と強調するために
あえて「わたしの勝利ではない」という文を前に入れています。
好きな気持ちを伝えるときも、
と言われるよりも、
と言われるほうがグッとくる気がします(笑)
③赤裸々法
目に見えるもの、体の反応などをそのまま赤裸々に文に入れることで
よりリアルに表現する手法です。
書籍に出てくる「くちびるが震えてる。あなたが好き。」という例は
個人的にはいまいちだったのと、
ややポエムっぽくなるので実用性は不明でした…
④リピート法
同じ単語を繰り返すことで印象に残す手法です。
「それは暑く、とても暑い日だった。」
「冷たい冷たい飲み物」
などが例です。赤裸々法と同じくポエムな香りがします。
⑤クライマックス法
伝えたい内容の前に、期待値を上げる文を入れることで
集中力を話し手に集める手法です。
といった具合に、プレゼンにも活用できそうな手法です。
「伝え方」をマスターして物事をスムーズに進めよう
本の内容はどれも納得感があり、
意外と身近で堅苦しくもなく、とても読みやすかったです。
私だけかもしれませんが、ビジネス書として紹介されることが多いので
てっきりお堅い感じかと思っていたのです(笑)
当たり前のことだと感じる部分もありましたが、
あえて「結果の出やすい方法」として書かれてるんだなと。。
書籍の中には具体例もたっぷり入っているので、
内容に興味を持った方にはぜひ読んでみてほしいです!
まんが版も出ているので、
より気軽に読みたいという方はチェックしてみてください。