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「ブロックチェーン」とは?初心者が調べてみた

ニュースなどでよく聞く「ブロックチェーン」、
何者なのか調べてまとめてみました。

ブロックチェーンは分散型台帳技術

ブロックチェーンはビットコインを管理するために誕生した、
分散型台帳技術の構想のことを指します。

Pちゃん
Pちゃん
ビットコインの類語か「5G」みたいな技術名だと思ってたけど、
ビットコインを支える台帳技術のアイデア、ということですね。

台帳、というと金融などの取引データを管理するものですが、
「分散型」とつくところがポイントで、
第三者である管理機関を介さず、
ネットワーク上のユーザー同士で管理しあっています。

例えば、従来の管理法である中央集権型台帳では
お金の取引は銀行を介して振り込まないといけないですが、
ブロックチェーン(分散型台帳)では
銀行を介さずして個人間での取引が可能になります。

そして取引履歴を集めた「ブロック」を複数に分散させ、
チェーンで連ねてお互いに管理する仕組み、というのが
「ブロックチェーン」という名前の由来です。

経産省が出している報告書の図解がイメージが湧きやすいと思います。


経産省による報告概要資料より

ブロックチェーンを構成する技術

ブロックチェーン(分散型台帳)はいくつかの技術により、
実現されています。

P2P(ピアツーピア)ネットワーク
 同等の端末同士で通信することを可能にする技術。
 対義語にあたるのが従来のサーバーで処理されたものをクライアントに提供する
 「クライアント・サーバーネットワーク」です。
暗号化技術
 取引履歴には個人情報も入ってくるので、
 分散された台帳にそのまま記載するわけにはいきません。
 そこで、一見でたらめに見える「ハッシュ関数」に変換して管理する
 暗号化技術が使われています。
マイニング
 ブロックチェーン上で行われる取引が正しいものか否かを判定し、
 各台帳を正しく更新する作業。

各技術の役割をもう少しイメージするために、
取引の順序を記載すると、

①利用者Aさんから取引情報(利用者Bさんへ送金したい)を発信
 ※これ以降まいど、P2Pネットワークが登場!
②利用者Aさん・Bさんの合意を確認し、
 暗号署名した上で取引情報をネットワーク上へ共有
 ※ここで暗号化技術が登場!
③分散された台帳にて取引情報を受領
④台帳間で取引情報の整合性を確認しながら、各台帳にてデータ更新
 ※ここでマイニングが登場!

こんな流れで台帳管理が行われています。

ブロックチェーンの特徴

仕組みはざっくり記載しましたので、
ブロックチェーンの特徴を紹介します。

一極集中によるリスクを回避できる

同じ取引履歴を複数の台帳で管理するので、
どこかでシステム/サーバがダウンしても
他の台帳を参照すれば問題ないですし、復旧も容易です。

反対に従来の中央集権型台帳では、
たとえばお金の場合は銀行のシステムがダウンしたら
銀行のシステムが復旧するまではだれもデータを参照できません。

強固なセキュリティによりデータ改ざんが困難

複数の台帳を各ユーザーが管理しているので、
一見簡単にデータの改ざんができると思われるのですが、
改ざんされた途端に他の台帳データと整合性が取れなくなるので、
すぐに改ざんが明るみに出ます

また、取引履歴が各台帳に格納されるときには
不可逆なハッシュ関数に書き換えられているので
そもそも手を付けられないというところもポイントです。

ブロックチェーンが社会/産業に与えるインパクトとは?

現在はまだ実用例も少なく手法が確立されていませんが、
ブロックチェーンが一般的になればあらゆる産業が再定義されるような
インパクトがあるとされています。

民間企業による景気対策が可能に

例えば特定の地域で利用できる地域通貨や電子ポイント、
現在では限定されたコミュニティでの流通がメインで、
一般消費者が発行元とやりとりをするに過ぎません。
商店街の中でポイントをやり取りするなど、、、

価値の管理がブロックチェーン化されると
発行した主催者以外とのやりとりでも価値を発揮するようになります。
預金や貸し出しに近い機能を持つようになれば、
民間企業による施策での景気対策が可能になるかもしれません。

Pちゃん
Pちゃん
今は日銀がお金を世に出してくれないと
景気対策にならないですからねー。

手数料ビジネスが衰退?

中央集権で管理することにより、
従来のビジネスモデルで手数料を設けることが難しくなる業界も出てくると思われます。
ブロックチェーンには、
定められた条件に沿って一連の取引を自動化するような仕組みがあり
現にビットコインは銀行なしに金融取引をする手法が確立できています。

Pちゃん
Pちゃん
仲介手数料を取る不動産のような業種でも
同じことが起きるのかしら、、、

国による管理業務も代用可能

前項と根本は同じなのですが、
国にしかできないとされてきた管理業務、
例えば土地の登記や特許取得なども国を介さずに実行できるように
なるかもしれません。

賃貸やスマホなどの契約時の
本人確認プロセスも大幅に変更できる可能性があります。

Pちゃん
Pちゃん
国/行政の業務負担軽減されて税金安くならないかなあ(泣)
これが早く実現できるとしたら、
マイナンバーカードとかもいらなかったのかなww

シェアリングエコノミーのC2C化

エアビーやカーシェアなど、
遊休資産をシェアするシェアリングエコノミーのビジネスは多くありますが、
それらを管理するプラットフォームが不要になり、
本当にC2Cで取引をする時代が来るかもしれません。

資産を提供するプロデューサーと提供されるコンシューマーを組み合わせた
「プロシューマー」と言われる人物像の増加が見込まれます。

Pちゃん
Pちゃん
C2Cビジネス自体が新しいと思っていたのに、
これもさらに進化するのですね、、!

今後目が離せないブロックチェーン構想

はじめは「ビットコイン関連の何か」だと思っていたブロックチェーンですが、
決してニッチな技術ではなく、
世の中の仕組みを抜本的に変える可能性を秘めた構想だということがわかりました。
未来をつくる技術としてAIやビッグデータなどあらゆるものが存在しますが、
アイデア/構想が根底にあっての進歩なのだということも実感しています。

安定と思われている金融や不動産ビジネスの見方も変わってくるので、
今後も注目していきたいと思います。