TOEIC頻出の分詞構文、
難しいようで簡単なようなまとめをよく見ますが、
結局問題を解くころには忘れています….
なので頭に入れるために学んだ内容をまとめてみました。
分詞構文とは?
分詞構文とはその名の通り、分詞を使った文章です。
分詞は何かというと、動詞に見えるけど形容詞の働きをする語句です。
I am watching TV.
この文章の「watching」は何かと聞かれると、
動詞だと思っていたのですが、ここで言う動詞は「am」です。
実は現在進行形である「watching」は副詞なのです。
「watching TV」でテレビを見ているという状況を表しており、
この点に留意して直訳すると、
私はテレビを見ているという状況です、という日本語になります。
そしてこの分詞には、現在分詞と過去分詞の2種類に分かれます。
現在分詞と過去分詞の違い
現在分詞・過去分詞という名前だけ見ると、
いつの話をしているのか(時間)で使い分けるのかと勘違いしそうですが、
主語と分詞の関係によりどちらを使うのかが決まります。
現在分詞
現在分詞は意味上の主語と分詞が能動態のときに使用し、
動詞の-ing形を取ります。
The man watching the bird is Taro.
(その鳥を見ている男性はタロウです。)
主語の「タロウ」と「見ている」という行為の関係は能動態にあたるので、
現在分詞が使われています。
過去分詞
反対に、過去分詞は意味上の主語と分詞が受動態のときに使用し、
動詞の-ed形または不規則変化した形を取ります。
The bird watched by Taro is my pet.
(タロウが見ている鳥は私のペットです。)
主語の「鳥」と「見ている」という行為の関係は受動態にあたるので、
過去分詞が使われています。
鳥が見ている場合は能動態ですが、鳥が見られているので受動態です。
現在分詞は主語と分詞が能動態のときに使い、動詞の-ing形
過去分詞は主語と分詞が受動態のときに使い、動詞の-ed形または不規則変化形
分詞の使い方
分詞の用法は2種類あります。
形容詞としての使い方
分詞は形容詞と同様に名詞を修飾することができます。
語順も形容詞と同様で、
名詞の前に入る場合と、名詞の後に入る場合があります。
Don’t wake up the sleeping girl.
(寝ている女の子を起こさないでください。)
Don’t wake up the girl sleeping in my room.
(私の部屋で寝ている女の子を起こさないでください。)
補語としての使い方
形容詞は文中で補語の働きをすることがあり、
形容詞として使われる分詞も同様に保護の働きをします。
S(主語)+V(動詞)+C(補語)の形だと
V(動詞)の後に分詞が入ります。
The girl kept sleeping.
(その女の子は寝続けた。)
S(主語)+V(動詞)+O(目的語)+C(補語)の形だと
O(目的語)の後に分詞が入ります。
Taro hears his name calling.
(タロウは自分の名前が呼ばれているのを聞いている。)
分詞構文とは
分詞構文は、分詞+分詞に導かれた他の語句からなる節のことです。
分詞構文が副詞の働きをして、もう一方の節を修飾します。
一方の節を修飾する副詞として使われるものなのね。
基本的な分詞構文の作り方
分詞構文は、例外を除いて2つの節の主語は同じです。
例文を実際に分詞構文に直してみます。
①2つの節の主語が同じことを確認
2つの節の主語が同じでないと分詞構文は作れないので、
主語が同じかどうかを確かめます。
When I visited Taro’s house, I saw a cat.
(タロウの家に行ったとき、私は猫を見ました。)
ここでゲームオーバーです。
②接続詞を削除
例文の接続詞「When」を削除します。When I visited Taro’s house, I saw a cat.
③主節の主語を残し、従属節の主語を取る
主節は文のメインとなっている節、じゃないほうが従属節です。
難しい文法用語に聞こえますが、
主節か否かはその節単体でも文章が成り立つかどうかで簡単に見分けられます。
例文の場合は、
前半:When I visited Taro’s house(私がタロウの家に行ったとき、、?)
後半:I saw a cat(私は猫を見ました。)
というわけで、後半が主節です。
というわけで、従属節(前半)の主語も削除します。When I visited Taro’s house, I saw a cat.
④文頭の動詞を現在分詞に変える
接続詞と主語まで削除すると、文頭に動詞が現れるはずです。
その動詞を現在分詞に変えます。
Visited Taro’s house, I saw a cat.
↓
Visiting Taro’s house, I saw a cat.
これで完成です☆
つまり分詞構文を一言で言うと、
本来2つある節の内、1つの節の主語を省略して動詞を分詞に変えたものです。
訳すときは文脈から判断して訳します。
例文のように「~のとき(時)」という意味を持つこともあれば、
「~なので(理由)」「~なら(条件)」「~けれども(譲歩)」など
訳され方は様々です。
受動態の節が出てくる分詞構文の作り方
受動態の節が出てくる場合は、
作り方は基本の分詞構文と同じですが、
現在分詞ではなく過去分詞を使用します。
Since I was invited to the party, I bought a new bag.
(パーティーに招待されたので、私は新しい鞄を買いました。)
↓
Invited to the party, I bought a new bag.
否定形の分詞構文の作り方
分詞構文の否定形は、分詞の前にnotを入れるだけです。
I didn’t finish my homework, I stayed home.
(宿題が終わらなかったので、家にいました。)
↓
Not finishing my homework, I stayed home.
2つのことが同時に起こる分詞構文の作り方
とある出来事の最中に、他の出来事が起きた場合には
分詞以下のかたまりを文の最後に持ってくることが多いです。
Watching TV, Taro fell asleep.
↓
Taro fell asleep watching TV.
(タロウはテレビを見ているときに寝てしまった。)
2つのことが時間差で起こる分詞構文の作り方
2つの出来事が起こった時間が異なる場合、
時差を表現するために初めに起こったことをHaving+過去分詞で表します。
After I finished my homework, I went to shopping.
(宿題が終わった後、買い物に行きました。)
↓
「宿題が終わった」ことが初めに起きたことなので、
Having finished my homework, I went to shopping.
となります。
分詞構文をマスターして迷いなくスコアアップ
分詞構文は文法の超基本であるS(主語)から始まるわけではないので、
いきなり出てくると迷いがちです。
Part5で出ると迷って時間がかかってしまったり、
Part7の長文読解だと意味を訳し間違えたり、
TOEICの中でも混乱につながりやすいです。
長文読解で時制がよく分からなくなるのは分詞構文な気がする、、、
分詞構文がきっかけで英語が苦手になってしまう人も多いみたいです。
品詞問題ほどの出題頻度ではありませんが、
出てきたときに「分詞構文だ」と構えられるように、抑えておきたいです。